― パン生地が固くなる理由について① ―
ふわふわのパンを作るつもりが焼き上がると外カリカリ、中もパサパサなパンが出来上がったことはないでしょうか?
結論から言いますと残念ですが失敗です。
ただ、固いパンになるのには必ず原因があり、心当たりがあれば、改善して次こそ「ふわふわのパン」を作ってもらえればいいなと思います。
― パン生地が固くなる理由について② ―
固いパンになる原因として考えられるのが、
- 捏ねる時間の長さ
- 水の量
- 発酵時間と室温
- 刷毛で照りをつける際に生地を傷つけてしまう
- 焼き温度と長さ
捏ねる時間の長さ
生地を捏ね工程は、生地を捏ね続けることにより徐々に生地にグルテンが形成されていきます。このグルテンは、イースト菌の力を借りて生地を膨らませる役割があります。しかし、このグルテンがしっかり形成されていないとイースト菌がいくら頑張って生地を膨らませようとしても、生地は膨れません(膨れにくい)。
水の量
水の量は、生地の固さ・柔らかさに直結します。固いパンになる原因として、水の量が少ない場合が多いです。だからと言って水の量を極端に増やすと生地が柔らかくなり過ぎてしまうので適量を心掛けるようにしましょう。
また、捏ね上がった生地が固い場合は水の量が少ない可能性が高い為、その場合はレシピが正しいのか見直してみるといいと思います。
発酵時間と室温
発酵時間中はイースト菌が活性化して、糖分を分解、アルコール発酵することで炭酸ガスが発生します。このガスはグルテン組織により生地を膨張させる役割となります。しかし、発酵時間が短いと生地を十分に膨らませることが出来ず、弾力が高い生地になり生地伸びせず、ふわふわ感が失われます。逆に発酵時間が長過ぎると炭酸ガスが抜けてしまい弾力がなく焼きあがってもスカスカしたパンになってしまいます。
また、レシピ通りに発酵時間を取る方がいますが、季節や気温、湿度によって発酵時間も変わってきます。発酵具合については、目視とフィンガーテストすることで生地の状態を確認出来ます。
刷毛で照りをつける際に生地を傷つけてしまう
二次発酵終了後、生地に照りを付けるために刷毛で卵を塗ることがありますが、力加減を誤ってしまい、生地の表面を傷つけてしまう場合があります。その際に生地内のガスが外に逃げてしまい結果、パンを焼いても生地が固くなってしまう場合があります。
焼き時間と温度
二次発酵まで無事に終わり、いよいよ最後の工程「パンの焼成」です。ただ、パンの焼成時間は一概には言えず、オーブンレンジの性能やパンの種類や焼く量によって温度も時間も変わってきますので目安温度を守り、焼き過ぎないことを心掛けましょう。(焼き過ぎは水分が抜け切ってしまう為)
例えば私の場合は、菓子パンであれば180度~210度・15分以内で焼いています。
― 工程に問題がない場合 ―
工程の振り返りと改善をしても固いパンになったら場合は、材料を見直してみるといいかもしれません。
材料で一番の原因で考えられるのが「イースト菌が活動しているか?」です。
イースト菌はパンを膨らませる重要な材料でイーストがないとパンを発酵させることができません。
ただ、イースト菌が生きているのか確認するには目視では難しい為、買ってから日が経過している場合は使用を控えるか確認をしてからイーストを使用することをおすすめします。
パンが固い理由は様々な要因があります。個人的な体験ではありますが、捏ね不足と発酵不足によるものが一番多いと思います。
また、失敗した時は「なんで失敗したのか?」を振り返ることがパン作り上達への近道だと思います。
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